前置き
管理人は前作FUELCELL SUPERCOMP ELITE V4通称SC ELITE V4を所有しています。


ミッドソール素材であるFUELCELLはPEBAX100%なので、とても柔らかく反発性が優れているのが特徴です
前足部まで厚みがあり、母指球着地の管理人にとって足当たりが優しい一足なので、お気に入りの一足です。
元々は本番レース用としておりましたが、現在はポイント練習用のシューズとして使用中です。
とても良いシューズなのですが、エリートランナー向けシューズの中でも比較的重量のやや重い点が気になっていました。
SC ELITE V5へのアップデートにより、事前情報として軽量化された点に関してとアッパーのフィット感が向上したことは知っていましたが、その他のアップデートが気になっていました。
実物を着用してきましたので、今回は「FUELCELL SUPERCOMP ELITE V5」に関する記事を書きます。

FUELCELL SC ELITE V5のチェックポイント

・販売時期:2025年8月
・厚さ:かかと部 40mm 前足部 32mm ドロップ8mm
→ 前作 かかと部 40mm 前足部 36mm ドロップ4mmでした。
・重量:214g(28 cm片足重量)海外サイトのリーク情報より
→ 明らかに軽量化を感じるスピードランナー向けシューズへと進化していました。
・予想価格:29,700円
→ お値段据え置きは嬉しい!
・アウトソールの生地が変更となり、伸縮性が増したのでフィット感が向上してました。
・ミッドソールは、ニューバランス最高峰の素材である「PEBAXを100%」採用した「FUELCELL」となっており、柔らかい感触が前作でもお気に入りです。
・プレートはアップデートにより配置が変更され、硬めとなりました。
比較用競合シューズ選出
ライバルとして挙げられるのは以下のシューズです。
比較対象①:PUMA FAST-R NITRO ELITE 3

比較対象②:ADIDAS ADIZERO ADIOSPRO4

比較対象③:ASICS METASPEED EDGE TOKYO

比較対象④:NIKE ALPHAFLY3

比較表
本家サイトなどを参考に比較したスペックシートを作成してみました。
![]() FUELCELL SC ELITE V5 | ![]() FAST-R NITRO ELITE3 | ![]() ADIDAS ADIOSPRO4 | ![]() メタスピードエッジトーキョー | ![]() | |
---|---|---|---|---|---|
定価 | 29,700円 | 38,500円 | 28,600円 | 29,700円 | 39,655円 |
重量 | 214g(28 cm片足重量)海外サイトのリーク情報より | 170g (27.0cm)※本家商品ページより | 200g(27.0cm) 実測:176g(25.0cm) | 170g (27.0cm)※本家商品ページより | 218g(28.5cm) |
厚さ | かかと部 40mm 前足部 32mm | かかと部分40.0mm、前足部32.0m | かかと部分39mm、前足部33mm | かかと部分39.5mm?、前足部34.5m? ※前作メタスピードパリの厚さを参考値として入れてます。 | かかと部分40mm、前足部32mm |
ドロップ | 8.0mm | 8.0mm | 6mm | ドロップ: 5mm | 8mm |
ミッドソール素材 | 「FUELCELL(PEBAX 100%)」「ENERGY PLATE(カーボン)」 | NITROFOAM ELITE、PWRPLATE(カーボンプレート) | LIGHTSTRIKE PRO /ENERGYRODS 2.0 (カーボン製) | FF LEAP / カーボンプレート | ZoomX カーボンプレート |
比較結果①:重量からFUELCELL SC ELITE V5を評価
アルファフライ3とほぼ同等という結果となりました。
前作V4と比較して軽量となりましたが、他社製品の軽量化と比べるとまだまだ及ばないというのが本音です。
他社製品は軽量化に舵を切った印象があるので、SC ELITE V5も軽量化が進んだものの物足りなさはあります。
しかし、軽量という点だけに絞れば、元々FUELCELL SC PACER V2のような薄くしたことによって軽量化した製品があります。
軽量化重視とするならば、SUPERCOMP PACER V3に期待した方が良さそうです。

余談ですが、FUELCELL SC PACER V2に関してはタクミセン11と比較してカーボンプレートが搭載されているので、フルマラソンでも使えそうな素晴らしいシューズです。
比較結果②:厚さからFUELCELL SC ELITE V5を比較
40mmなので規格ギリギリの厚さです。
前作V4では、踵着地時もスムーズな体重移動がしやすく、柔らかめなのでとても扱いやすいです。
管理人がポイント練習用として重宝しているのは、ドロップが4mmと低ドロップでしたので母指球着地でも厚みを感じる点でした。
V5では8mmドロップとなり、母指球で着地した際に前作と比較して少し薄く感じますが、ミッドソール自体が比較的柔らかめなので、そこまで薄くなったような印象はありません。
個人的には許容範囲内の衝撃吸収性です。
他社ランニングシューズとの比較
アルファフライ3やファストアールニトロエリート3とカタログスペック上は同じです。
アルファフライとの比較:衝撃吸収性にと推進力関してはアルファフライ3の方が優れます。その他の性能に関してSUPERCOMP ELITE V5の方が優れているように感じます。
価格差で鑑みて、管理人はSUPERCOMP ELITE V5を管理人なら選びます。
ファストアールニトロエリート3との比較:軽量性と推進力はファストアールニトロエリート3の方が優れます。
衝撃吸収性とフィット感に関してはSUPERCOMP ELITE V5の方が優れます。
38,500円までは予算が許されるのであればファストアールニトロエリート3を管理人なら選びます。
前作V4との比較
FUELCELL SC ELITE V5では、8mmドロップとなっているため、この点が不安でしたが走ってみると杞憂に終わりました。
たしかに前作V4と比較して柔らかさは若干犠牲となっていますが、アップデート内容の割には気にならないレベルです。
思ったより足あたりは悪くなく、軽量化でシューズが軽くなったので足を前に進めやすいと感じました。
8mmドロップである点とロッカー構造が強めになったので、スピードを上げた際に体重移動がしやすくなったと感じているので軽量化とともに相乗効果を感じます。
悪い方に想像していましたが、杞憂に終わりました。
FUELCELL SC ELITE V5のサイズ感について
25.5cmでジャストフィットでした。
ニューバランスのシューズはどのシューズも25.5cmを所有しています。
↓は管理人がレビューした代表的なシューズのサイズです。
FUELCELL SC ELITE V5のミッドソールについて
構成は「FUELCELL(PEBAX 100%)」「ENERGY PLATE(カーボン)」の構成となります。
・FUELCELL(PEBAX 100%)
ニューバランスが採用している最高峰のミッドソール素材です。
シューズによって発泡率を調整しています。
FUELCELL SC ELITE V5は前作と比較して同等の柔らかさと反発性であると感じました。
管理人は柔らかめで衝撃吸収性が高めのシューズがお気に入りです。
練習用でも弾む感覚を大切にしています。
実物を着用してみて感じたことは、前作V4では真下着地で弾ませて反発を最大限に生かした走り方が向いていましたが、今作ではやや前傾してスピードを上げる走り方の方が向いていると感じました。
・ENERGY PLATE(カーボン)
前作と比較して、硬めになったことを感じています。
他社だとメタスピードエッジに近い湾曲したカーボンプレートを採用しており、走り方に関してもピッチ系のランナーさんに向いた印象を感じました。

ミッドソールの柔らかさを感じやすくなっております。
ドロップが8mmとなっていますが、母指球あたりの感触は前作よりやや劣るものの柔らかく感じられることできたので、管理人の不安は杞憂に終わりました。
FUELCELL SC ELITE V5のフィット感について
前作V4でもフィット感に不満はありませんでしたが、アシックスのシューズのようにフィット感はとても高いです。
アッパーに伸縮性を感じるので、安定性の向上につながっており、足首周りに関してもしっかりとホールドするので海外メーカーのランニングシューズの中でもフィット感に優れております。
前作FUELCELL SC ELITE V4との比較
・アッパー
伸縮性が向上し、フィット感と安定性が向上しました。
・厚さ
ドロップがFUELCELL SC ELITE V5は8mmと前作と比べて4mm前足部が薄くなっており、衝撃吸収性に関してはやや犠牲となったものの、それ以上に軽量化され、前傾した際に体重が乗りやすく、ピッチを上げやすくなりました。
真下着地であれば、前作のFUELCELL SC ELITE V4の方が向いております。。
前傾でピッチを上げて走るのであれば、SC ELITE V5の方が向いています。
よりスピードを上げやすく、レース用シューズへと進化した印象です。
①衝撃吸収性
8.5点
前作と比較するとやや衝撃吸収性は犠牲となりました。
しかし、気になるほどの減点ではありません。
ドロップ8mmの割には前足部に厚みが残っているように感じるので、衝撃吸収性はしっかりと感じることができます。
他社シューズと比較しても衝撃吸収性は高いです。
②安定性
8.5点

アウトソールが前作V4と比較して、やや幅が狭くなりました。
しかし、アッパーのフィット感が大幅に向上した点で安定性に関しても前作と同等レベルの高さです。
③反発性・推進力
8.5点
最新のエリートランナー向けシューズは、反発性も推進力もとても高いです。
PEBAX100%のFUELCELLミッドソールとENERGY ARC(カーボンプレート)の組み合わせにより、前作と比較して大幅に向上したことを感じます。
ミッドソール自体は前作と似た印象ですが、カーボンプレートが硬めになった点と形状が変更となり他社シューズだとメタスピードエッジトーキョーに近い感覚でした。
メタスピードエッジトーキョーと比較してしまうと、やや控えめの印象となります。
サブ3.5レベルのランナーでも安心して着用できる本格的なエリートランナー向けシューズという点では、SUPERCOMP ELITE V5の方が扱いやすいかと感じます。
④耐久性・寿命
9点(暫定)
アウトソールのラバー形状が前作と比較して大幅に変わったので、暫定としています。
前作V4の耐久性:アウトソールのラバーがの耐摩耗性は高くはありませんでした。
トレッドミルで200km程度使用しましたが、前足部の外側が薄くなってきた印象です。
しかし、今回のバージョンアップではアウトソールのラバーの厚みが増えつつ、スパイクような配置に変更となったので前作と比較して優れているように感じました。

暫定とした理由はそこにあります。
⑤グリップ
9.5点(暫定)
前作からグリップの良さは感じていました。
雨天でも滑るような感覚はなく、アスファルトでも石畳でも高グリップである印象です。
耐久性でも書きましたが、アウトソールのラバー配置がスパイクのようなパターンになったことによって、さらにグリップに関しては向上していると感じました。
長期で気に使っていないので、暫定としています。
総合点44点/50点満点
重量面は他社の最新シューズと比較すると改善の余地があるものの、トータルバランスが高い一足と感じました。
何かに突き出た性能というよりも、トータルバランスが高いのでエリートランナー向けシューズ選びに迷うランナーさんにはおすすめできる一足です。
性能面だけにフォーカスを絞れは金額に糸目をつけないならばファストアールニトロエリート3、同等レベルの価格ならメタスピードエッジトーキョーの方がおススメです。
しかし、扱いやすさという点では2足ともに癖があるので、特にサブスリーを目指すレベルのランナーが初めて選ぶエリートランナー向けシューズであれば、SUPERCOMP ELITE V5を選ぶべきかと感じました。
FUELCELL SC ELITE V5は前作より軽量化されましたが、それでも他社と比べると重量面ではやや見劣りします。
バージョンアップにより柔らかさはやや劣りますが、全体的な扱いやすさは健在なので高得点へつながりました。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回はFUELCELL SC ELITE V5のレビュー記事を書いてみました。
・販売:2025年8月
・厚さ:かかと部 40mm 前足部 32mm ドロップ8mm
→ 前作 かかと部 40mm 前足部 36mm ドロップ4mmと大幅な変化でしたが、よりスピードを上げやすいエリートランナー向けシューズへと進化した印象です。
・重量:214g(28 cm片足重量)
→ 前作と比較して大幅に軽量化したことで足運びがスムーズになりました。
・予想価格:29,700円
→ 価格は据え置き
・アウトソールのデザインが変更となり、安定性が向上が見込まれる。
→スパイクのような形状へと変更されて、安定性とグリップの向上につながっている。
・ミッドソールは、ニューバランス最高峰の素材である「PEBAXを100%」採用した「FUELCELL」となっており、柔らかい感触は前作と同様におススメ。
・カーボンプレートはアップデートにより硬めになりましたが、扱いやすい。
柔らかくて反発するシューズでしたが、さらに軽量化やスピードが上げやすくなりよりエリートランナー向けシューズへと進化しました。
メタスピードエッジトーキョーがあまりにも良すぎただけに、それと比較するとやや霞みますが、扱いやすさという点では、これまでディヴィエイトニトロエリート3推しでしたが、同レベルもといそれ以上に扱いやすいのでサブ3.5からのステップアップとしてチョイスするならおススメの一足です。
性能面でもバランスが良く、癖がないのでおススメの一足です。
本日も最後までお読みいただきありがとうございました。