アディオスプロ練習用の位置付けとして、アディゼロ エヴォ SLがデビュー!


ADIZERO EVO SLはADIOSPRO系の練習用の位置づけでリリースされました!
実際に使ってみると、エリートランナーには練習用の位置付けですが、サブ3.5レベルのランナーであればレース用としても使えるスペックでした。
昨年ADIOSPRO EVO1に関する記事を書きました。

ADIZERO EVO SLはどんなシューズになっているかワクワクしながら販売日を待っていました。
自費購入しました!
ADIZERO EVO SL のポイント

・前作と比較して224g(27.0cm)とEVOがつかないSL2と比較して16g軽量。
→SL2は25.5ワイドで実測値で222gなので、恐らくEVO SLは200g前後
・踵の厚さ38.5mm 前足部 32mmとSL2と比較して厚底となっている。
・LIGHTSTRIKE PROをミッドソール全体で採用している。
・定価19,800円は他社との競争力を考えると競争力がある価格設定
ライバルとして挙げられるのは以下のシューズです。



軽量かつ、似たような性能のシューズで纏めてみました。
ADIDASで似たようなシューズといえば、SUPERNOVA PRIMAもあります。

PRIMAは完全なJOGよりのトレーニングシューズなので対象外としました。
ADIDAS公式のチャートがありましたので、載せておきます。

ADIDASファンとしてはSL2やTAKUMI SENとの違いを書いてみたいし、他社シューズとしてはノヴァブラスト5が似たような特性のシューズと思ったので比較対象に入れてました。
比較表
本家サイトなどを参考に比較したスペックシートを作成してみました。
![]() ADIZERO EVO SL | ![]() ADIZERO SL2 | ![]() ADIZERO TAKUMI SEN11 | ![]() ASICS NOVABLAST5 | |
|---|---|---|---|---|
| 定価 | 19,800円 | 14,300円 | 24,200円 | 16,500円 |
| 重量 | 224g(27.0cm)214g(25.0cm) | 240g(27.0cm)実測222g(25.5cmワイド) | 188g(27.0cm) | 実測:230g(25.5cm) |
| 厚さ | かかと部分38.5mm、前足部32mm | かかと部分36mm、前足部26mm | かかと部分33mm、前足部27mm | かかと部分41.5mm、前足部33.5mm |
| ドロップ | 6.5mm | 10mm | 7mm | 8mm |
| ミッドソール素材 | LIGHTSTRIKE PRO | ミッドソール素材 LIGHTSTRIKE PRO / LIGHTSTRIKE2.0 前足部~中速部あたりサンドウィッチ形状 | LightStrikePro+ EnergyRod (グラスファイバー) | FF BLAST MAX |
比較結果①:重量からADIZERO EVO SLを評価

重量面では、カタログスペック上は大幅に軽くなった印象ですが、マイサイズとの比較だと8g軽量という結果となりました。
大差はありませんが、デイリートレーナーとしては他社シューズと比較してかなり軽量です。
比較表内にはレース用となるので用途は異なりますが、重量重視であればTAKUMI SEN11がおススメです。
TAKUMI SEN11>>EVO SL>SL2>NOVABLAST5
比較結果②:厚さからADIZERO EVO SLを比較

比較対象内ではノヴァブラスト5の次に厚底という結果となりました。
ノヴァブラスト5と比較してミッドソールがやや硬めなので、安定性が優れており扱いやすい厚底ランニングシューズであると感じました。
ADIOSPRO4が決戦シューズの場合、練習用にぴったりなランニングシューズです。
EVO SLにはプレートなしといわれていますが、中足部に「DOGBONE」という名称のナイロンプレートが内蔵されています。
その名の通り、犬の骨のような形をした樹脂製のプレートでシューズ内のねじれ防止となるので安定性の向上とフォアフットの場合は多少の推進力を得ることができます。
プレートのアシストは強くないので、少し遅めのJOGでも使えます。
NOVABLAST5>>EVO SL>>SL2>>TAKUMI SEN11
ADIZERO EVO SLのサイズ感について
25.0cmがジャストフィットでした。
他所でも書かれていますが、やや幅広なのでフィット感に関して好き嫌いが分かれそうです。
SL2では25.5cmの方がしっくりきます。
EVO SLではADIOSPRO4等、旧型のADIDASのエリート向けランニングシューズと同じサイズで良いです。
参考にこれまで管理人が着用した代表的なシューズのサイズを記載しておきます。
ADIZERO EVO SLのミッドソールについて

構成はLIGHTSTRIKE PROを全体的に採用しております。
密度はADIOSPRO3と同等らしいのですが、着用してみてプレート内蔵ではないからか、足入れしてみた印象ではミッドソールが柔らかく感じました。
全くプレートを採用していないわけではなく、中足部に前述のDOG BONEというナイロンプレートが採用されているので、安定感と推進力の向上に寄与しています。
LIGHTSTRIKEPROは、ADIDAS最高峰の高弾性、軽量ミッドソール素材となっております。
個人的にはお気に入りのミッドソール素材です。
シューズによって密度を細かく変更しており、柔らかさや反発性などの特性を変更されています。
EVO SLでは、ADIOSPRO3と同じ密度ということでしたが、柔らかさを感じます。
アディオスプロの場合は3より2の方が好みですが、それに近い印象でした。
沈み込みは大きすぎないものの、そこまで反発がクイックではないので扱いやすいシューズです。
ノヴァブラスト5と徹底比較
・反発性:EVO SLの方が優れる
→ EVO SLの方がピッチを上げやすい。
EVO SLは、ピッチ系ランナー向け
・衝撃吸収性:ノヴァブラスト5の方が優れる
→ ミッドソールをしっかりと踏んで走る人向け
→ ノヴァブラスト5はストライド系ランナー向け
・安定性:EVO SLの方が優れる
軽量性や反発性はEVO SLの方が優れています。
柔らかくて、価格が安い点はノヴァブラスト5の方が優れています。
同じ距離を同じ時間で走った際にEVO SLの方が足に疲労感が残りました。
長期的に使用することで、印象が変わったら更新します。
①衝撃吸収性
8.0点
着地時に柔らかさを感じられます。
管理人はアディオスプロ4を所有しています。
ミッドソールの柔らかさはADIOSPRO4の方がEVO SLより柔らかいです。
しかし、練習用として使用する場合は接地時間が長めになってしまうので、このくらい硬めの方が良いと感じました。
過去のADIDASのシューズは硬めでしたので、比較的柔らかくなったと感じました。
どこで着地をしても、ふんわりした柔らかさを感じます。
この点は大きなアップデートだと感じました。
NOVABLAST5>TAKUMI SEN11=EVOSL>SL2
②安定性
8.5点
ADIDASのシューズに関しては、ADIOSPRO3あたりから安定性の向上を感じるようになりました。
それ以前のモデルは安定性より反発重視という印象でしたが…
EVO SLも着用してみて、安定性の高さを感じることができました。
中足部に採用されているDOG BONEといわれるナイロンプレートの恩恵でフォアフット時に中足部でのシューズのねじれが解消されてます。
アウトソールの接地面積が広めなので、ミッドソールが柔らかめのランニングシューズの割には安定性が優れている印象です。
エリートランナーのトレーニングシューズというコンセプトなので安定性も重要だと感じました。
アッパーの素材が「合成素材とテキスタイルのアッパー」ということで従来より大幅に更新されています。
2025年11月のアップデートでアッパー素材がウーブンアッパーへ変更となりました。
初期のアッパーと比較しても大差ありません。
伸縮性が向上したことで、全体のフィット感が向上、特にヒールカップのホールド感が上がりました。
しかし、初期のアッパーでも柔軟性があるので、フィット感が良く、安定性の寄与に繋がっています。
EVOSL=SL2>NOVABLAST5>TAKUMI SEN11
③反発性・推進力
8.5点
反発性と推進力は想像以上でした。
ミッドソールが沈み込んでからしっかりと反発する印象です。
推進力に関しても、フォアフットの場合は中足部に内蔵されているナイロンプレートであるDOG BONEが良い仕事をしています。
フォアフットで着地をした際に、ミッドソールとDOGBONEの恩恵を受けることができ、しっかり前に進む印象です。
フラット着地(ミッドフット)または踵着地(ヒールストライク)であっても、ロッカー構造のため前に転がりやすい構造となっているので、反発や推進力を感じることができると思います。
TAKUMI SEN11>EVOSL>NOVABLAST5>>SL2
④耐久性・寿命
8点(暫定)
ミッドソール自体は、LIGHTSTRIKE PROは距離を走っても性能劣化しにくいです。
その点では高耐久と言えます。
耐摩耗性に関しては、コンチネンタルラバーは優れています。
しかし、アウトソールラバーの厚み自体が、比較対象内のシューズと比較するとあまりありません。
アウトソールのラバーが削れてしまった場合はシューグーで補修しながら使ってください。


補修しながらであれば、個人的には700~800kmあたりまでは使い倒せると思っています。
管理人はO脚なので、着地時は著しく外側着地(アンダープロネーション)となりがちです。
EVO SLを購入したら外側のコンチネンタルラバーが無い部分にシューグーを塗って補強するつもりです。
⑤グリップ
8.5点
ウェット路面にやや弱いです。
逆にドライ路面だと力強いグリップ性能を感じられます。
総合点41.5点/50点満点
トータルバランスが非常に優れたエリートランナー向けのデイリートレーナーと感じました。
悪い言い方をすると、特筆して突き付けた性能の高さは感じません。
カーボンプレート入りのズームフライ6やマジックスピード4と比較した場合は推進力がやや不利であると感じました。
しかし、接地時間が長めのJOGで使用する場合はEVO SLの方が扱いやすさを感じます。
サブフォーランナーさんであれば、レース用として使うのもアリだと思います。
プレートの助力が苦手という方に使ってほしいし、プレートなしで記録を目指すならノヴァブラスト5を選ぶ人も多いかと思いますが、ノヴァブラスト5の厚さは40mmよりやや厚いのです。
大会要領を確認する必要はありますが、一般市民ランナーが使用する上では40mm以上のシューズは使用可能ではあるものの、それでも厚さが気になるのであればEVO SLをレースで使用するのも良いです。
管理人は練習用ではノヴァブラスト5を愛用中でしたが、EVO SLを購入したので今後はEVO SLをメインの練習用ランニングシューズとして愛用していきます。
まとめ

いかがでしたでしょうか。
ADIZERO EVO SLが2024年11月21日より販売となりました。
・前作と比較して224g(27.0cm)とEVOがつかないSL2と比較して16g軽量。
→SL2は25.5ワイドで実測値で222g
・踵の厚さ38.5mm 前足部 32mmとSL2と比較して厚底となっている。
・LIGHTSTRIKE PROをミッドソール全体で採用しており、衝撃吸収性と反発性に優れている。
・定価19,800円は他社シューズと比較しても競争力はある。
・ピッチ系ランナー向け
・同価格帯シューズの中でも安定性重視のランナー向け
・突き抜けた性能はないが、トータルバランスを重視する人
・サブフォーあたりのランナーであれば、レース用としてもおススメ!
・一足でスロージョグからポイント練習まで使える!
・アッパーのフィット感は過去のADIDASのシューズの中で最高レベル!
EVO SLがここまで性能が良いとは思っていませんでした。
SL2も非常に良いシューズですが、2段階くらい性能に違いを感じました。
3分台で走っても扱いやすいので、万人受けしますし色々な方に履いてほしいシューズという印象でした。
ステップスポーツさんでも詳しくレビューされていました!
ADIOS PRO4も所有していますが、ADIOSPRO4の練習用という言葉がぴったりの良いシューズでした。

管理人が購入したいと思うランニングシューズの1足です。
本日も最後までお読みいただきありがとうございました。
