前置き
VOMERO18は2025年春に販売後、街で見かけるランナーさんの足元を見ると最近着用率が上がってきている印象です。
ボメロ18に関しては、販売早々にレビュー記事を書きました。
2024年あたりまでのナイキはミッドソールが硬めで安定性重視となっている印象でしたが、VOMERO18ではかなり柔らかめになった印象です。
個人的にはVOMERO18もVOMEROプラスもかかと部が柔らかい割には、前足部はそこまで柔らかいとは思えませんでした。
他社で同価格帯のシューズとしてはアシックスのノヴァブラスト5やニューバランスのFreshfoam1080の方が柔らかいです。
他社のシューズの進化が著しく、ナイキに関しては厚底ランニングシューズの先駆者としての貯金を食いつぶしているという印象は否めません。
過去に薄底シューズとして、サブスリーを出した際もナイキのルナスパイダーR5でたたき出したので、個人的にはナイキのシューズは大好きなブランドです。
ボメロシリーズは、2025年10月現在では以下のラインナップとなっております。
・ボメロ18
・ボメロプラス
・ボメロプレミアム ← 今回の記事
ボメロシリーズに関する比較記事を作成しております。
NIKE VOMERO PREMIUMに関しては、その名称の通り最も最上級な1足なっております。
実物を着用してみて、快適性に優れたプレミアムにふさわしいランニングシューズでしたので記事にまとめていきます。
VOMERO PREMIUMのチェックポイント
・ミッドソールは、ナイキ最高峰の素材であるZoomXとエア ズーム ユニットを採用している。
・Air Zoomユニットを2つ内蔵！
→ 前足部とかかとに1つずつ配備しており、反発性向上に期待できる。
・前足部とかかと部にそれぞれの「エア ズーム ユニット」を中央部にサンドイッチ構造で使用しており、クッション性を大幅に向上している。
・ボメロ 18よりも、さらに柔らかく、軽く、反発性に優れた履き心地に仕上がっている。
・トレーニング用としても優れているが、リカバリー用としても使える履き心地
・厚さ：かかと部 55mmは、管理人が知る中でナイキ史上最も厚底
・重量：351g（28cm）やや重いけど、JOGシューズなので多少重くても気にするレベルではない。
・価格：29,700円はトレーニング用としてはやや高価
・普段使い出来そうなデザイン
→ ビジネスには不向きだけど…
・アウトソールの耐久性が良さそう。
・インヴィシブルラン後継の本命？！
ライバルとして挙げられるのは以下のシューズです。
※敢えてボメロシリーズとの比較は入れていません。
近日中に別記事として追加予定です。
比較対象①：NIKE PEGASUS PREMIUM
比較対象②：NEWBALANCE FRESHFOAM X MORE V5
比較対象③：ADIDAS ADIZERO PRIME X3 STRUNG
PRIME Xはジャンルが違うだろ！という指摘を受けそうなのは重々承知の上です。
しかし、型破りな厚さとクッション性の高さという点では共通点となります。
管理人は初代PRIME Xをフルマラソンで使用したことがあります。
その際も衝撃吸収性の高さに感心したものです。
ということで、比較対象として1足くらいカーボンプレートを装着したスーパーシューズをセレクトしました。
比較表
本家サイトなどを参考に比較したスペックシートを作成してみました。
ボメロプレミアム | ペガサスプレミアム | フレッシュフォームMORE V5 | PRIME X3 STRUNG | |
|---|---|---|---|---|
| 定価 | 29,700円 | 29,700円 | 20,600円 | 39,600円 |
| 重量 | 351g（28.0cm） | 310g（25.0cm）ステップスポーツ動画より | 310g（27.5cm）アルペン商品ページより | 275g (28.0cm）※公式商品ページより |
| 厚さ | かかと部分55.0mm 前足部45.0mm | かかと部分45mm、前足部35mm | かかと部分44mm、前足部40mm | かかと部分50.0mm、前足部43.0mm |
| ドロップ | 10mm | 10mm | 4mm | 7.0mm |
| ミッドソール素材 | ZoomX、AirZoomユニット（サンドウィッチ構造） | ZoomX、AirZoomユニット（サンドウィッチ構造）、ReactX | FRESHFOAM X | LIGHTSTRIKE PRO、カーボンプレート（2枚） |
比較結果①：重量からVOMERO PREMIUMを評価
重量は351g（28cm）なので比較対象内で最も重量が重いということになりました。
手に持った第一印象も少し重いと感じました。
重量よりも快適性を重視したセッティングになっており、着用してみると弾むし柔らかいので重量面での違和感はあまり感じません。
元々重いシューズである認識なので、想像より重くないと感じました。
重さよりも反発や快適性の高さを感じました。
比較結果②：厚さからVOMERO PREMIUMを比較
比較対象内では、最も厚みがあるシューズという評価となりました。
かかと部 55mmは、ナイキランニングシューズ史上最も厚みがあります。
管理人が知る限り最も厚いシューズは、PUMA FAST-RB NITRO ELITEの58mmですが、その次に厚いです。
厚みからもエリートランナーがLSDやJOGで使うようなシューズであると感じました。
カジュアルでも使えるデザインなので、日常のトレーニングから普段使いまで幅広く使えそうです。
遠藤日向選手（住友電工）がペガサスプレミアムを普段履きとして使用しているそうなので、エリートランナーの普段履きにも重宝する疲れにくいシューズだと感じました。
最近では鈴木優花選手（第一生命）の足元にもボメロプレミアムが着用されています。
話を少しだけ変えますが、赤崎暁選手（クラフティア=旧九電工）の足元がニューバランスからナイキに変わってます。
ベルリンマラソンで2位入賞時も足元はアルファフライ3でした。
オールスター感謝祭でもアルファフライ3を着用されていましたので、ナイキにシフトしたのは間違いないと思われます。
VOMERO PREMIUMのサイズ感について
25.5cmでジャストフィットでした。
ボメロ18、ボメロプラスも25.5cmがジャストフィットでした。
↓は管理人がレビューしたシューズのサイズです。
VOMERO PREMIUMのミッドソールについて
構成はZoomX、Air Zoom Unitとなります。
※React Xが一部で使用されている可能性がありますが情報が分かり次第記事を更新します。
・ZoomX
ナイキが採用している最高峰のミッドソール素材です。
古くは初代ヴェイパーフライやペガサスターボに採用されていました。
当初のZoomXは柔らかめで、踏み込むと弾む素材でお気に入りでした。
ペガサスターボは3足履きつぶすくらいのお気に入りでした。
デメリットとしてミッドソールの性能劣化が早い点です。
昨今のZoomXは耐久性重視となったと感じる分、硬めの感触となる傾向がありました。
ズームフライ6では、柔らかめの改善されて管理人好みとなりました。
ボメロ18の感触としては、柔らかめになったもののもっと柔らかくできるのではと感じていました。
ボメロプラスは反発性重視になっておりました。
ボメロプレミアムでは、55mmの厚みとがあるので現時点で販売されているZoomXが採用されているランニングシューズの中では最も柔らかいです。
ニューバランスのFRESHFOAM X MORE V5と互角の柔らかさで管理人の記憶の中で最も柔らかめでした。
・Air Zoom Unit
前足部とかかと部の真ん中に配置されます。
ZoomX上部と下部の間にサンドイッチに配置されています。
エアユニットがほぼ全体に挟まっている形状としてはペガサスプレミアムと同じです。
ボメロプレミアムでは柔らかさと反発性が両立されています。
そして、Zoomユニットがあるお陰で、屈曲性が低いのでフォアフット着地でシューズをしならせると反発が増幅されます。
柔らかくよく弾むシューズなので管理人の好みのシューズへと進化しております。
また、エアが見えるデザインは個人的には好感です。
ランニングシューズとしての役割とカジュアル用としての普段履きにも使えそうな点が良いですよね。
ボメロプレミアムのフィット感について
シュータンやアッパーに関しても厚みがあり、しっかりとしたフィット感です。
デイリートレーナーシューズでは、かっちりとしたフィット感が望ましいですがボメロプレミアムではフィット感は他のモデルと比べて非常に良いです。
重量がやや重めですが、フィット感が良いので重さはあるけど軽く感じます。
①衝撃吸収性
9.8点
とても柔らかいです！
思わずニヤけてしまうくらいの柔らかさです。
FRESHFOAM X 1080やMORE V5あたりが最上位の柔らかさと感じていますが、互角レベルの柔らかさです。
そして、着用して足が疲れないので日常履きにもおススメの1足です。
ボメロプラス、ボメロ18ではややガッカリしましたが、プレミアムの名に相応しい柔らかさでした。
リカバリーシューズとしても使えるくらいの柔らかさなので、ランニング以外にも普段履きとしても使ってほしい快適さです。
久々にナイキのシューズで衝撃吸収性でべた褒めとなりました。
②安定性
8.5点
柔らかいから安定性が低いと感じられがちですが、ボメロプレミアムではアウトソールのラバーが中央部を除いて全体に配置されている点と、アウトソール自体の幅が広めなので安定性も良いです。
以前のペガサスターボ35の時は柔らかいけど、安定性に欠ける印象でしたがボメロプレミアムでは安定性が意外と優れております。
③反発性・推進力
8.5点
ボメロプレミアムを着用して最も驚いた点は、反発性と推進力が意外と優れている点です。
シューズが屈曲しないので、フォアフット着地の際にシューズのしなりを多少は使えます。
Air Zoom Unitに関しても踏み込むとしっかり反発に変換してくれます。
着地時は柔らかく、体重を乗せるとしっかりと弾みます。
これまた着用していてニヤけてしまいます。
ボメロプレミアムに関してはランニングであれば、フォアフット着地のランナーさんにも使ってほしい1足です。
④耐久性・寿命
9点（暫定）
アウトソールのラバーが厚く固めなので、耐摩耗性は高そうです。
ミッドソールに関しては柔らかめではあるものの55mmと超厚底なので、長期間使用しても性能劣化は低そうです。
トレーニングモデルということもあり、耐久性は高めと評価しました。
中央部以外は、ズームフライ６の前足部のアウトソールのパターンに似ています。
クッション性重視のシューズなので、耐久性は高いだろうと想像しています。
⑤グリップ
8.5点（暫定）
ラバーに厚みがあり、水はけが良さそうなので雨の日も安心して使用できます。
ラバーが硬めなので、食いつくようなグリップではありませんが、トレーニングモデルとしては十分なグリップ性能であると評価しました。
総合点44.3点/50点満点
最近のナイキ製ランニングシューズの中では最も高評価となりました。
久々にナイキでニヤけてしまうくらい優良ランニングシューズと出会いました。
ボメロプレミアム以外のシューズに関しては酷評に近いレベルの採点となっております。
性能面に関してはボメロプレミアムはまさにその名の通り最上級の衝撃吸収性と反発性でした。
重量はやや重いですが、トレーニングモデルですし、フィット感が良いので気になりません。
価格もプレミアムなので、管理人は購入には至りませんが…
反発では劣るもののNEWBALANCEのFRESHFOAM X 1080が気に入っています。
価格で1万円以上開きがありますし、セール品ならFRESHFOAM X 1080 V14は1万円台前半で買えます。
性能も価格もプレミアムな一足です。
ボメロシリーズがインヴィシブルランの後継の位置づけです。
その中でもボメロプレミアムは最上位となり、その名に相応しいプレミアムなランニングシューズでした！
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回はNIKE VOMERO PREMIUMのレビュー記事を書いてみました。
・ボメロ 18よりも、さらに柔らかく、軽く、反発性に優れた履き心地に仕上がっている。
・トレーニング用としても優れているが、リカバリー用としても使える履き心地
・厚さ：かかと部 55mmは、管理人が知る中でナイキ史上最も厚底
・重量：351g（28cm）
・価格：29,700円はトレーニング用としてはやや高価
・カジュアルであれば普段使い出来そうなデザイン
→ ビジネスには不向き。
・アウトソールの耐久性が良さそう。
・インヴィシブルラン後継の本命？！
特筆すべきはクッション性が高く快適に走れるトレーニングシューズという印象です。
価格がもう少し安ければ久々に買いたくなるランニングシューズですが、トレーニングモデルで3万円は痛いです…
本日も最後までお読みいただきありがとうございました。
