スペック
・発売日: 2022/7/1
・定価(税込): ¥26,400
・厚さ: 39mm(前足部:33mm)
・ドロップ:(かかと部分の高さとつま先部分の高さの高低差)は6mm
・重量 :約215g(27cm) 実測191g(25.0)
・私が利用しているシーン:本番用の予定
構造
ここまでは、前作までと同じですが、細かい点でアプデされましたので、前作と比較してみます。
〇:幅広となり、安定感が向上した。
〇:アディダス最上位ミッドソール素材「LIGHT STRIKE PRO」は柔らかめにアプデされている。
〇:前足部が先端に向かってカーブがきつくなり、前傾姿勢時のトラクションが感じやすい
〇:フルレングスとなったENERGYRODは、踵着地でも推進力を得られる構造になった。
×:前足部の先端に向かったカーブ部分が管理人には合わなかった。
→ 指先着地またはフラット着地のランナーには歓迎できるアプデです
前作と比較して良い点はたくさんあるのですが、管理人の着地は親指の付け根よりやや後ろの母指球で着地するのですが、前足部のカーブとの相性が悪く、推進力をあまり得られませんでした。
ミッドフットや指先あたりに着地を変えてみると、グイっと加速する感じを得ることができたので単に管理人のランニングフォームとの相性が悪かったものと考えています。
以上の理由で、管理人との相性は悪かったのですが、相性が合う方がこのシューズを履くと強力な武器となるでしょう。
使いこなすにはサブスリー以上の走力が必要と感じました。
サイズ感
ナイキ(ヴェイパーフライネクスト%2)では26cmを履いています。
本シューズは25.0cmを購入しましたが、ジャストフィットです。
アディダスのランニングシューズは作りが大きいので、小さめのサイズを選ぶと良いでしょう。
特にアディオスプロ3は、前作と比較してもワイドになりましたので、2サイズ小さくしてピッタリでした!
ミッドソール
ミッドソールに採用されているLightstrike Pro クッショニング フォームは、前作のAdiosPro2と比較して柔らかくなりました。
これにより、ナイキのヴェイパーフライネクストやアルファフライ、アシックスのメタスピードスカイと同じようなレベルまで柔らかくなった印象です。
さらに反発性に優れつつ、衝撃吸収性も兼ねています。
不安定感は無く、アウトソールのコンチネンタルラバーは消耗も少なめで耐久性は高そうです。
アッパー
薄めのニット地でフィット感は抜群です。
走ってみて特筆すべきなのは、通気性が非常に良かったという事です。
Adidasのシューズは以前からアッパーのフィット感が好きでした。
前作と比較してもフィット感は向上したので、個人的には好印象です。
踵部
2サイズ小さくしたことで前作のような踵が暴れてしまうことはありませんが、もう少しホールド感については改善してほしいなと感じました。
実走レビュー(インプレ)
ここからは実走して感じたことを書きます。
各項目10点満点評価です。
①衝撃吸収性
◎ 5点
Lightstrike Pro クッショニング フォームが初代よりセッティングが変わり柔らかくなったということですが、個人的は前作のADIOSPRO2の方が好みでした。
単に管理人との相性が良くなかっただけで、ミッドフット着地や指先あたりでの着地に切り替えてみると衝撃吸収性を感じることができます。
母指球あたりで着地される方は、硬いシューズだと感じられると思います。
私の日常的なランニングフォームではAdidas AdiosPro3は柔らかめになったとは感じることができませんが、フラット着地や指先着地では衝撃吸収性を感じることができます。
サブスリーレベル以上のトップランナー向けのシューズです。
ヴェイパーフライネクスト%3も同様に前足部で着地した際に薄く感じたので最近のトレンドなのかもしれませんが…
サブスリー以下の走力であればハイエンドモデルであれば、メタスピードパリまたはFuelcell SuperComp Elite V4の方が衝撃吸収性は上です。
私のような筋肉量が少なめのピッチ系ランナーであれば、同じアディダスならタクミセン9をレース用として使います。
②反発性・推進力
◎ 6点
ヴェイパーフライネクスト%3以上ではあるものの、メタスピードパリまたはFuelcell SuperComp Elite V4以下です。
前作のアディオスプロ2と比較しても低くなったように感じます。
私が使いこなせていないだけかもしれません。
しかし、箱根駅伝でもタクミセンの方がシェアは上でしたし、大阪マラソン2024で優勝した平林清澄選手はタクミセンユーザでしたので、私が感じる違和感と大差ないと感じています。
かなり強めの脚力があるか、フラット着地ランナーの方が活かせるのかもしれません。。
③耐久性
◎ 9点
レーシングシューズではあり得ないレベルでミッドソールの性能劣化が低い点では耐久性は高いです。
アウトソールがやや薄めなので、消耗は否めませんがシューグーなどで補修することで600kmは使えます。
さすがに800kmあたりで、ミッドソールの性能劣化を感じるようになったので廃棄しました。
数回補修前提であれば9点を付けられますが、補修1回程度なら7点と評価します
④グリップ
◎ 6点
ドライのグリップはかなり高く、思った以上に食いつきます。
しかし、ウェットでのグリップはあまり高くありません。
特に歩道を走っていて、レンガや石畳の上を走ることがあるのですがスリップしそうになるので慎重に走らなければなりません。
レースで使用するにもすべてがアスファルトというわけではないのでこのような評価としました。
総合評価
26点/40点満点
色々なシューズを履いてみるとそのシューズの一長一短が見えてきます。
管理人はピッチ系なのですが、前足部が前作と比較してカーブがきつくなったことで反発と推進力を感じにくくなりました。
フラット着地や指先着地であれば、ゴロンと転がるように進む感覚があるので良いと思います。
単に管理人との相性が悪かっただけです。
同社のタクミセン9では、反発と推進力を感じつつ軽快感も感じることができるので、個人的にはADIOSPRO3は2足所有していましたが、ストックしていた1足は知人に譲りました。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回はAdidas AdiosPro3のレビュー記事を書いてみました。
購入当初は最高のレーシングシューズと思っていましたが、メタスピードエッジパリを履いてしまうと霞んでしまいます。
私の中でADIDASで満点のシューズは同じくAdidasのAdizero PrimeX(初代)ですが、ADIOSPRO3はクセが強く性能を活かすには、走力が必要だと感じました。
前足部のミッドソールが幅広になって安定感が大幅に改善された分、反発と推進力が犠牲になったと感じています。
屈曲性が他社より高いので、カーボンプレートがやや硬めなのかもしれません。
フォアフットでも母指球のやや後ろで着地できるような方であれば、最高の相棒となってくれるかもしれません。
管理人の場合は、やや前側で着地をするのでその場合だとミッドソールが薄く感じてしまい進まない印象ばかりが残ってしまいます。
過去に決戦用シューズとしてストックしていましたが、知人に譲りました。
・スイートスポット(性能を活かす着地ポイント)が狭い
・スイートスポットに乗せられると反発と推進力の高さを感じることができる・
→管理人はそれを活かせる技術がなかった。
・雨の日のグリップは低め
・衝撃吸収性はスイートスポット着地時のみ高い
・安定性が高い
・レーシングシューズの中では耐久性が高い
→シューグーでの補修が前提
・ピッチ走法向き
→スイートスポットを抑えられればストライド走法でも活かせる
LSDには不向きです。
本日も最後までお読みいただきありがとうございました。